基本的に丈夫な犬種と言われている柴犬ですが、加齢とともに病気やケガのリスクは上がります。
飼い主としては、可愛い愛犬にいつまでも元気で過ごしてもらいたいですよね。
柴犬がかかりやすい病気やケガについて正しい知識を身につけて、対策をとりましょう。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、柴犬がかかりやすい代表的な病気です。
皮膚にひどいかゆみが出て、かきむしることで被毛が抜け皮膚が黒ずんでいきます。そして繰り返しひっかくことで部分的に被毛が生えなくなったり、皮膚が部分的に硬くなっていきます。ひどい場合は、かきすぎて出血したりただれてしまうこともあります。
原因はさまざまで、遺伝的要因による場合もあれば、ハウスダストやノミ、ダニであったり、花粉の場合もあります。また、食べものが原因になる場合もあります。
アトピー性皮膚炎の予防法
アトピー性皮膚炎は、アレルギーの元となる物質を取り除くことで治ると言われています。病院での診察に基づいて薬を用いて体の中からと、薬用シャンプーによる症状の緩和を促していきます。
アトピー性皮膚炎にならないためには、定期的なシャンプーの習慣と適切なフード選びが重要です。
基本的には月に1回程度、よく汚れるようなら2~3週に1度のシャンプーをするといいでしょう。
ただし、きちんと乾かさないで生乾きのままでいると雑菌が繁殖して皮膚に悪影響なので注意が必要です。
フード選びはアトピー性皮膚炎以外の病気の予防のためにも必須です。食べ物による皮膚炎が疑われたら医師にかかりアレルギー源を特定して、今後アレルギー物質が入っていないドックフードを選びましょう。
緑内障
眼圧が上がり、瞳の色が白や赤などに変わったり、目が飛び出して見える症状の病気です。
痛みが強くストレスや食欲減退の原因になったり、視力低下して最悪の場合失明することもあります。
また、角膜炎や結膜炎など併発する恐れもあり、若いほど症状が進行しやすい病気なため、異変に気付いた場合は早めに病院で診察を受けるべきです。
緑内障の予防法
確実に緑内障を防ぐための予防法はないと言われていますが、早期発見することで病気の進行を抑えることができます。
日ごろから愛犬の体の隅々まで異常がないかチェックするのは、緑内障以外の病気を防ぐためにも重要なことです。
コミュニケーションタイムに、愛犬をよく観察してあげましょう。
膝蓋骨脱臼
膝のお皿が外れて、歩行がしづらくなる病気です。高いところから飛び降りたり、段差の上り下りなどで痛めたせいで起こる病気です。
一度脱臼すると繰り返しやすい怪我で、遺伝的に起こる場合もあれば怪などによって繰り返しやすくなってしまう場合があります。
軽度であれば、脱臼しても自分で治せてしまうので飼い主は気付かない場合もありますが、重度になると地面に足を着くことすらできなくなり歩行困難になります。その場合は手術が必要です。
膝蓋骨脱臼の予防法
膝蓋骨脱臼を防ぐには、家の中の環境を整えてあげることが必要です。
滑りやすいフローリングにマットを敷いたり、段差にはクッション愛犬用のステップを置いてあげるなどしましょう。
また、太りすぎると軽い運動でも関節に負担がかかりやすいので日頃から体重管理をしっかりと行いましょう。
椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアは、激しい運動や体をねじるような動きを激しく行った場合に発症してしまう恐れのある病気です。
元気がなく、散歩に行きたがらなかったり、いつもと体の起こし方が違ったりする場合は椎間板ヘルニアの可能性が高いです。
異変がある場合はすぐに診察すべきです。基本的には痛み止めを服用して安静にすることで治療を行いますが、重度の場合は手術をする場合もあります。
椎間板ヘルニアの予防法
膝蓋骨脱臼と同様、家の中の環境を整えてあげることで、椎間板ヘルニアの予防に繋がります。
床が滑りやすくないか、段差が高すぎないか家の中を愛犬目線でチェックしてあげましょう。
肥満も椎間板ヘルニアの原因のひとつなので、日ごろからおやつのあげ過ぎなどに注意して食事管理をきちんとしてあげると良いです。
認知症(認知機能不全症候群)
比較的長生きしやすい犬種の柴犬ですが、歳をとると認知症(認知機能不全症候群)にかかりやすいと言われています。
その症状は、夜泣きや昼夜逆転行動です。眠っている時間が長くなるのは老犬全般に言えることですが、認知症の場合は夜中に吠えることがあります。
また、感情表現が分かりずらくなったり徘徊するのも認知症の症状のひとつと言われています。
認知症(認知機能不全症候群)の予防法
認知症は確かな原因が解明されていませんが、洋犬よりも、日本犬に多い病気と言われています。
認知症になった場合は病院での診断を受けて、サプリメントなどを処方して治療することが多いです。
予防法としては、日ごろから脳を使うよう心がけることです。散歩の道順をかえたり、フードを変えてみたり、知育おもちゃといって頭脳を駆使して遊ぶおもちゃもあるので取り入れると良いでしょう。