トイプードル人気のひとつには、その性質のすばらしさがあります。もともとプードルはサーカス犬として活躍してきました。訓練性の高さや飼い主の指示に従う素直さ、観客の前でも堂々としたふるまい。利口でコミュニケーションも取りやすく、心を通わせ絆を深めながらいつしかかけがえのないパートナーに成長してくれます。また、人見知りをしにくい性格でその他の子犬とも犬種を問わず仲良くするができます。多頭飼いもしやすい犬種といえます。
トイプードルは何といっても美しい被毛が魅力です。くるくるとソフトな巻き毛の下にはスタイリッシュなボディが潜んでいます。コートカラー(毛色)は10種類以上ととてもバラエティに富んでいます。ブリーディングを重ねながら濃淡のカラーが生まれてきました。現在、最も人気がある毛色がレッドです。また、ホワイトとブラック以外は、成長途中で色が薄くなります。その変化を楽しめるのもトイプードルを飼う醍醐味といえます。
JKC(ジャパンケネルクラブ)が規定するプードルのサイズは、従来のスタンダード、ミニチュア、トイに加え、2004年にはミディアムサイズが採用され4種類となりました。スタンダードとトイでは、大きさがまったく違いますが、同じ犬種であり容姿も同じです。日本では、トイサイズが圧倒的な人気を誇ります。以下、飼育頭数の多い順にスタンダード、ミニチュア、ミディアムとなります。最近は、トイプードルの中でも、小柄な子をほしがる人が増えています。しかし、あまり小さいと骨格がきゃしゃ華箸だったり、水頭症や内臓疾患、低血糖を起こしやすいなど、健全性に問題が出る恐れが高くなります。最近よく聞くタイニー・プードルやティーカップ・プードルは、トイプードルの極小サイズを指す俗称で、正式な犬種名ではありませんので注意が必要です。
飼いやすい犬種であるトイプードルですが、なかには少々難しい性格の犬もいます。例えば引っ込み思案の子犬は、飼い主さんが上手に育てないと、むだ吠えするようになるなど、人間社会に溶け込むのに苦労します。犬育てに失敗しないためにも、特に初めて犬を飼う人は、トイプードルらしい明るい性格の子犬を選ぶとよいでしょう。「おいで」と呼ぶと、一目散に駆けてくる子は社交性があります。瞳をキラキラと輝かせたり、においを嗅いできたら、生き生きした好奇心の持ち主です。隅の方に隠れてしまう子は引っ込み思案な性格です。
部位 | 確認ポイント |
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耳 | 左右のバランスがよいこと。中が汚れている、臭うなどはNGです。 |
目 | 濁っていたり白目を剥くなどはないか確認します。 |
しっぽ | しっぽを振りながら寄ってくるか確認します。ピンとしっぽを立てたまま動かない子犬は性格をよく確認してください。 |
おしり | 肛門まわりを確認します。便で汚れていたりすると感染症などにかかるおそれがあります。 |
足 | バランスのよい歩き方をしているか確認してください。 |
口 | 歯茎や舌がピンク色の子犬が望ましいです。赤みが強かったり、口臭があるのは健康状態に不安が残ります。 |
鼻 | 適度に湿っておりつやがあるかどうかを確認します。鼻水が出ていたり、乾燥している場合は注意してください。 |
毛 | フケや汚れがなく、毛艶があること。皮膚のトラブルがないか確認しましょう。 |