なめらかな触り心地とそのスマートな体型で人気が高い犬種のイタリアングレーハウンドですが、その原産国はどこなのでしょうか?
実は意外なルーツをたどって現在の姿となっているイタリアングレーハウンドの歴史について解説していきます。
イタリアングレーハウンドの原産国は古代エジプト?
イタリアングレーハウンドの原産国については諸説あります。紀元前3000年ごろの古代エジプトの壁画にはすでに、イタリアングレーハウンドのような姿が描かれています。そこから紆余曲折あり、イタリアへ渡っていったとされています。
イタリアングレーハウンドの名前の由来
イタリアングレーハウンドは、もともと狩猟犬だった大型の犬種グレーハウンドを小型に改良した際につけられた名前が、そのまま定着したと言われています。
しかし、イタリアングレーハウンドの原産国がイタリアなのに対してグレーハウンドの原産国はイギリスとなっています。
グレーハウンドとイタリアングレーハウンドの違いとは
グレーハウンドはイギリスが原産の犬種で、それを家庭用に小型化したのがイタリアングレーハウンドと言われています。どちらもレースに出ていた犬種なので筋肉質かつしなやかな体つきで、かなりのスピードで走ることができます。
一番大きな違いはそのサイズです。グレーハウンドが体高70㎝、体重30㎏ほどなのに比べてイタリアングレーハウンドは体高30㎝程で、体重は5㎏ほどです。
イタリアングレーハウンドの歴史
イタリアングレーハウンドがどのようにして古代エジプトからイタリアで定着したのか、その歴史について解説します。
ローマ時代から愛された犬種
イタリアングレーハウンドはローマ時代から王宮で愛された犬種です。貴婦人たちのペットとして愛され、その後ギリシャを経由してイタリアに渡りました。
レースで活躍したグレーハウンド
ウサギなどを追わせるレースが盛んになり、グレーハウンドはその足の速さからレース用の犬種としてもアメリカやイギリスで人気が出ました。そのまま大型のグレーハウンドはイギリスで犬種登録がされたので、原産国がイギリスとなっています。
その後イタリアにて小型化されたのが、イタリアングレーハウンドです。
人気ゆえの危機を迎えたイタリアングレーハウンド
イタリアングレーハウンドは15世紀~16世紀にかけて広くヨーロッパで愛されていましたが、1880年代にその人気ゆえ繁殖が過激になり一時期は体の弱い個体が多く生まれてしまいました。
そして絶滅の危機に追い込まれましたが、熱心なグレーハウンド愛好家によって現在の丈夫で美しいイタリアングレーハウンドに落ち着きました。
古くから愛されるイタリアングレーハウンド
3000年以上前の古代エジプトから生きているイタリアングレーハウンドは、貴婦人に愛されギリシャ経由でイタリアに渡った犬種です。
その人気が災いし、一時は絶滅の危機に瀕しましたが現在では安定した体質のイタリアングレーハウンドが誕生し、ひろく世界中で愛されています。