日本においてコッカーといえば主に2種類の犬種があげられます。アメリカンコッカー(アメリカンコッカースパニエル)とイングリッシュコッカー(イングリッシュコッカースパニエル)です。どちらもとっても可愛いですよね。それぞれの名前の通りアメリカとイギリスが原産国ですが、その起源はいつ、どのようにして分岐したのでしょうか。今回は似ているようで結構違う、アメリカンコッカーとイングリッシュコッカーについてご紹介していきたいと思います。
アメリカンコッカーとイングリッシュコッカーの違い①歴史
アメリカンコッカーとイングリッシュコッカー、その歴史が長いのはイングリッシュコッカーです。イングリッシュコッカーの先祖となったコッカースパニエルはイギリスにてヤマシギという鳥の狩りをおこなう鳥猟犬として活躍していました。「コッカー」の語源となったのは「コック」という単語で、ヤマシギを指す言葉です。
photo by 野鳥紀
その後コッカースパニエルはアメリカに移住する人々とともに海を渡り、アメリカへと上陸しました。アメリカにおいてコッカースパニエルは、ヤマシギより一回り小さいウズラの狩りをおこなうべく、より小さく、小さくと改良されていきました。
当初アメリカンコッカーとイングリッシュコッカーは、同じ犬種として扱われていました。しかしイギリスのケネルクラブより別犬種として扱うことが発表され、アメリカンコッカーとイングリッシュコッカーは完全に別々の犬種として扱われるようになりました。
アメリカンコッカーとイングリッシュコッカーの違い②大きさ
鳥猟犬時代、アメリカンコッカーとイングリッシュコッカーはそれぞれターゲットとする鳥の大きさが異なりました。そのため小さい鳥を獲物とするアメリカンコッカーの方がサイズは小さいです。
アメリカンコッカー 体高32~38cm 体重9~12kg
イングリッシュコッカー 体高38~43cm 体重11~15kg
※体高とは地面から背中までの高さのこと
アメリカンコッカーとイングリッシュコッカーの違い③顔つき
アメリカンコッカーはイングリッシュコッカーよりも鼻先が短く、丸い顔つきをしています。これはアメリカ人が丸い顔の犬を好んだことにより改良されていったようです。
photo by ワンダードック
photo いわたわんこ
アメリカンコッカーとイングリッシュコッカーの違い④性格
アメリカンコッカーはよりペットに向いた性格に仕上げられていきました。
アメリカンコッカー 明るく陽気で社交的
イングリッシュコッカー 陽気だが落ち着きと気品がある
アメリカンコッカーとイングリッシュコッカーの違い⑤毛色
イングリッシュコッカーの毛色は20種類以上のバリエーションが存在し、その多様な毛色もイングリッシュコッカーの魅力のひとつとなっています。対してアメリカンコッカーは、すべての毛色のコッカースパニエルがアメリカに持ち込まれたわけではないので、イングリッシュコッカーほどのバリエーションはありません。しかしながら優しく親しみやすいクリームやブラックの単色、組み合わせが主流となり、人気を集めています。
いかがでしたか?アメリカンコッカーがアメリカ原産の犬種ですが、そのルーツはイギリスにあるのです。もともと同じ犬種から派生し、独自の進化を遂げたアメリカンコッカー。歴史を守り続けるイングリッシュコッカー。どちらもとても魅力的な犬種です。ぜひあなたの好みにあった、素敵なパートナーを見つけてくださいね。
photo by てくてく♪マシュ☆メルリ…カロンもね