ボーダーコリーがかかりやすい病気~遺伝性疾患について知ろう~

  • S20x20 s560x420 bcl20 1Buriteri

ボーダーコリーがかかりやすい病気~遺伝性疾患について知ろう~

  • 2015月06月05日更新
  • 8122view
S669x446 5968901938 3461c9bf7e z

ボーダーコリーは骨格がしっかりとしていて、見た目の優雅さからは想像のできないほどの体力の持ち主です。また、牧羊犬であったコリー種にはたくさんの運動量が必要とされ、一見とても健康的な犬種に思われがちですが、実はボーダーコリーは他の犬種と比べても先天的な遺伝疾患が多いワンちゃんなんです。

なので事前にその病気について知っておくことが必要です。万が一発症してしまったとしてもすぐに気づくことができ、重症化を防ぐことができるからです。すでにボーダーコリーを飼っている方も、これからボーダーコリーを迎えたいと思っている方も、遺伝性疾患について、知識を身につけておきましょう!

股関節形成不全

大型犬に多いともされているこの病気。ボーダーコリーもよく発症します。この病気は遺伝によっても発症しますし、飼育環境や事故によって発症する場合もあります。
関節が完全に外れている、または外れかかっているなどといった股関節が正常でなくなってしまうという病気です。
腰をくねくね動かしながら歩く(モンローウォーク)のが特徴的であり、座るときや歩くときに痛みを伴うことがあります。運動することや、階段の昇り降りを嫌がるようになったら要注意です。

軽度のものでしたら、薬の服用などで痛みなどを抑えることができますが、重度だったら手術が必要になります。個体差によって手術方法は異なりますが、もっとも有効な手段は人口関節を取り付ける方法です。
また、対策としては子犬のうちに体重管理を行うことです。
子犬の時期に肥満であった犬と、健康体重であった犬とではこの股関節形成不全になる確立がまったく異なります。愛犬の為にも、体重のコントロールはしっかりと行いましょう。

コリー眼異常

この病気は軽度の場合ですと症状はさほど現れません。しかし重度になりますと網膜がはがれ、出血、最悪の場合は失明に至ることもあります。
完全な遺伝性疾患の為、対策方法はなく、また、完全治療することができておりません。
少しでも愛犬の異常を感じたら、すぐにでも病院に行きましょう。また、子犬の時期に精密検査をおこなっておくと安心です。

セロイドリホプスチン症(CL病)

脳の神経細胞を冒す病気。2歳頃になってから発症します。方向感覚がなくなる・トイレの失敗が増える・精神異常から攻撃的になる・歩けなくなる・目が見えなくなる、などの異変が見られるようになります。一度発症してしまうと、急速に進行してしまいます。
異常を感じた場合は、急いで動物病院へ連れて行きましょう。
現在、この病気の治療法は見つかっておりません。これから子犬を購入する場合は、両親犬が検査を受けており、発症していないことを確認しておくと安心です。

以上がボーダーコリーに発症する病気の一例です。
遺伝的な疾患が多いため、飼い方を気をつけていても完全に防ぐことはできません。これから子犬を購入する場合は、直接ブリーダーさんに遺伝性疾患の有無を確認しておきましょう。ブリーダーさんはこういった病気を根絶やしにするため、病気になる可能性がある子の繁殖は控えています。次世代のボーダーコリーのためにもこれ以上病気を持ったボーダーコリーを増やさないよう、病原をなくすことが一番なのです。

photo by Fujita Kouichi

ペットの窓口アニーマガジンを読もう!

関連する記事

この記事に関連する子犬

この記事に関連するキーワード

アクセスランキング人気のあった記事まとめ